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  3. 建設機械業界の現状と今後の動向を解説

生産管理

生産管理では、その製品の品質管理を行い、量産されている製品が一定のクオリティを満たしているかを確認し、製品納期までにきちんと製品が納品されるように各工程の調整を行い、管理します。

量産品のものづくりにおいては、「品質・原価・納期」の3つの要素が大変重要なファクターとなります。品質・原価・納期の最適化を行うのが生産管理の役割です。

製造

製造では、設計が終わった製品の構成部品を加工する工程です。設計部門で作成された機械図面や電気回路図などを元に、設計書や仕様書などのスペックを満たすように、機械部品を製造していきます。

ただ、製造工程では、その全てを1つの会社で製造することはなく、建設機械業界にも自動車業界のようなものづくりのサプライチェーンが張り巡らされているため、そのほとんどの製造部品を下請け会社に依頼してものづくりの効率化とコストダウンを目指します。

しかし、その製品のコア部品となる構成品に関しては、自社で加工や製作を行います。

マーケティング

マーケティングでは、市場のニーズを調査して、どのような商品が市場で求められているかを調べます。そして、その調査結果を元に、商品化提案を行い、新製品の開発へと繋げるのです。

さらに、製品化に際し、どこの市場で、どの程度の価格で販売するか、あるいは、どのような販売促進活動を行うかという戦略を考えるお仕事でもあります。平たく言えば、製品企画を考えたり、製品の売り方を検討するものづくりの上流に位置する事業です。

建設機械整備士

建設機械整備士とは、ショベルカーやクレーンなどの建設機械や重機の整備、点検を行うお仕事です。国家資格として、建設機械整備技能士があります。就職先としては、建設会社、建設機械メーカー、建設機械販売会社、重機レンタル会社、建設機械を取り扱っている整備工場などがあります。

建設機械は、「労働安全衛生法」によって、「定期自主検査」が義務付けられています。これは、自動車で言うところの車検に相当するもので、建設機械や重機を安全に利用するために重要な検査となります。

建設機械業界の魅力

建設機械業界の魅力は、人々の暮らしで重要となる建物やインフラ整備などに、ものづくりという切り口で携われることです。

ショベルカーやクレーン、フォークリフトなどは建築現場ではとても大切な役割を果たします。また、日本を拠点においた企業の発展途上国への海外進出なども盛んであり、さまざまな国を相手に関わることができるグローバルな仕事です。

さらに、インダストリー4.0によって開発された新しい技術を搭載する建設機械もこれから多く開発されることが期待でき、最先端の技術に触れることも可能な業界となっています。

大規模な建設機械メーカーの場合、持ち前の技術力を活かし、建設機械とは別の機械関連の事業にも経営展開している会社が多くあります。そのため、経営基盤もしっかりしており、将来的に安定して働ける環境が整っていると言えるでしょう。

建設機械業界の役割とは

建設機械業界の役割は、日々の暮らしで利用するインフラを整備したり、国土を整備するための工事の一旦を支えることです。また、震災によって崩れた家屋や、機能不全となったインフラの復旧を行うことも、その役割としてあげられます。

日本の建設機械は、その性能に定評があるため、欧州にも早い段階で導入された実績があります。さらに、現在では発展途上国の東南アジアなどへの建設機械の輸出も多く、グローバルに展開されている企業も少なくありません。

日本のみにとどまらず、世界各国の国土整備になくてはならないのが、日本の建設機械メーカーの位置づけとなっています。

建設業界の企業の種類

建設業界の企業にもいくつか種類があります。

建設機械業界のメーカーについて

日本の機械メーカーの特徴は、世界的なシェアを確保しているメーカーが多いということです。まず、世界的に有名な企業に、小松製作所があげられます。

その他には、日立建機やミニショベルカーで高いシェアを誇るクボタなどがあります。最近の動向としては、海外シェアをさらに拡大するため、海外の建設機械メーカーをM&Aで自社に取り込むことを実行している日系建設機械メーカーが多くなっています。

建設機械のレンタルについて

多くの建築現場では、建設を進めるにあたり、さまざまな建設機械を必要とします。しかし、建築現場を施工管理するゼネコンが全ての建設機械を保有するためには、多額の費用を必要とするため、デメリットが多くあるのです。

そこで、建設機械をレンタルするというスタイルで、建設工事を進める場合がほとんどです。建設機械レンタル会社としては、アクティオやカナモトが有名です。

日本で多発する自然災害からの復興事業需要や、都市の再開発需要などのため、建設機械のレンタルニーズも増加しており、業界の売上推移も向上しています。大手ゼネコンでも、建設経費削減のため、建設機械をレンタルする動向が加速しており、これらのことから、建設機械レンタルは今後の需要があるのではないでしょうか。

ゼネコンについて

ゼネコンとは、ゼネラルコンストラクターの略で、総合建設業者のことを意味します。つまり、建設業務を総合的に管理、施工する会社で、建築案件の受注や、建築工程やコストの管理、下請け会社や建築現場の管理を実施します。

ゼネコンの代表的な会社としては、清水建設、鹿島建設、大成建設などがあります。これらの日本を代表するゼネコンは、近年では東南アジアなどの開発途上国にも、積極的に進出しており、企業のグローバル化が加速している要因になっています。

建設機械業界への就職について

グローバル化が加速している建設機械業界への就職を考えている人も多いことでしょう。
ここでは、建設機械の求人について解説します。

求人の動向について

国内では社会インフラの老朽化や自然災害からの復興業務などから、建設業界の需要はまだ高く、その需要は建設機械業界にも波及していることから、今後も安定して働ける業界です。また、東南アジアや南アフリカなどへの海外進出をしているゼネコンも多いことから、世界的な建設機械の需要が今後も望まれることは間違いありません。

就職に適した学部

建設機械業界に適した大学の学部は、機械工学科、機械システム工学科、機械理工学科などの理工学部です。

これらの学科では、機械の仕組みや種類、原理などを深く学べるので、建設機械の開発設計に大変役に立ちます。また、高等専門学校でも機械系の学科を設けている学校があるので、高等専門学校に通って、高度な知識を身につけるという方法もあります。

これらの学校に通って、技術士試験や機械設計技術者試験などの資格を習得しておくと、建設機械業界への敷居が低くなることに繋がるでしょう。

さらに、建築機械業界のグローバル化が進んでいることから、英語の読み書き、あるいは会話ができると、より建設機械業界への門戸が開かれます。

建設機械業界の志望動機について

建設機械業界への志望動機で多いのは、建設機械の技術開発に取り組みたいというものです。建設機械業界では、会社ごとに特色のある開発を行っているため、その研究開発に参加したいという理由で志望する学生が多いようです。さらに、建設機械会社の海外進出が多く進んでいることから、グローバルな仕事に関わって、多彩なキャリアを積んでいきたいと考え、建設機械業界に入る学生もいます。

いずれにしろ高い技術とノウハウを持っている建設機械業界を志望する学生は少なく無いと言えるでしょう。

建設機械業界への転職事情

転職市場においても、建設機械業界は人気があります。ここでは、建設機械業界の転職事情について解説していきます。

転職市場の動向

建設業務が日本にとどまらず、海外へも進出していることから、経験者を求める求人は不定期ながら存在します。インダストリー4.0などの技術革新が進んでいることから、IoTや5Gに詳しい技術者も企業は求めているようです。また、その技術革新早さから、適応能力にすぐれたエンジニアを募集している建設機械メーカーも多いです。

重要となるシステム開発人材

建設機械を含む機械関連製品メーカーの主要なテーマは、 機械の無人化です。
無人でも正確に動作する機械や、これまで人力に頼っていた作業を機械が替わりに実施してくれることで、作業の安全化や人件費の削減に繋がります。

機械の無人化のキーポイントになるのは、ソフトウェアの応用です。人が手動で行っていた作業を、機械が自動で安全に進めるためには、ソフトウェアの開発を推し進める必要があります。

そのために、重要なのは優秀なSEやプログラマーなどを確保することです。ソフトウェアによる土木作業の自動化を進めるためにも、システム開発を行うことができる人材が今必要とされています。

転職で重要となる経歴やスキル

建設機械メーカーに転職するためには、基礎となる機械関係の知識を持ち、その経験を積んでいることが重要です。そのため、機械の知識に疎い方や、建設機械業界の経験が無い方は、門戸が狭くなってしまうことも考えられます。

ただ、建設機械メーカーでも、経理や営業など技術系ではない職種もあるので、技術とは異なる職種の経験をお持ちであれば、建設機械メーカーに入社できる可能性はあります。

さらに、建設機械メーカーが海外進出を進めているという特徴もあるので、語学に堪能な方であれば、建設機械メーカーに入ることも可能です。

建設機械業界の主要な企業

ここでは、建設機械業界のなかでも有名な企業について、解説していきます。

小松製作所

日本で最も有名な建設機械業界であり、世界的に名を馳せる日系企業です。

売上高の90%程度を建設機械や建設車両が占めており、日本での建設機械シェアは第1位で、世界シェアでも第2位に位置するグローバル企業です。日本のものづくりの代表格であり、建設機械で重要となる、エンジン、トランスミッション、油圧機器、アクセル、コントローラーなどの製品を自社開発していることでも有名です。

クボタ

大阪府に本社を置く日系建設機械メーカーで、建設機械以外にも農業機械、建築材料、鉄管、産業ディーゼルエンジンを生産していることで有名です。発展途上国である東南アジアや南米、アフリカ諸国などの都市開発の支援を行っていたり、都市基盤を構築するために必要な、ミニショベルカーなどの小型の建設機械を開発、生産しているメーカーでもあります。

日立建機

東京都に本社を置く、日系企業で日立グループの一つです。
建設機械の中でも、ミニショベル、油圧ショベル、大型ショベルの設計開発に力を入れているメーカーです。また、鉱山向けの産業機器製造、販売も行っています。

さらに、油圧ショベルのレンタル業務、建設機械のメンテナンス業務となるアフターサービスなども請け負っており、建設機械の利用を総合的に支えているメーカーです。

キャタピラー

アメリカのイリノイ州に本社を置く、米系総合建設機械メーカーです。建設機械だけでなく、鉱山機械、ディーゼル、天然ガスエンジンなども製造しています。また、建設機械としては、油圧ショベル、ブルドーザー、ホイールローダー、ダンプカーなど幅広く手掛けています。

また、販売後のアフターサービスも充実しており、顧客満足度が高い建設機械メーカーです。

2012年に「世界で最も称賛される企業」では19位にランキングした経歴を持つ世界的にも有名で優良な多国籍企業です。

ボルボ建設機械

スウェーデンに本拠地を置く欧州系の建設機械メーカーで、ボルボグループ8部門の中で、建設機械事業を運営している企業です。

アーティキュレートダンプ、タイヤ式油圧ショベル、ホイールローダーに至るまで、幅広い種類のボルボ製建設機械を販売するだけでなく、各機械向けの部品販売にもフレキシブルに対応しています。

2018年時点では世界シェア4%程度とそれほど高くはありませんが、世界ランキングで言うと5位であり、かなり上位の方になります。世界シェア率は日立建機やリープヘルなどとも肩を並べていることもあり、悪くはありません。

一般的にボルボと言えば、自動車をイメージしますが、意外にも建設機械メーカーとしても有名だと言うことがわかります。

まとめ

ここまで、建設機械メーカーとはどんな業界か、建設機械業界の魅力、建設業界の職種などについて触れてきました。

この記事でのポイントを整理すると、以下の通りです。

・建設機械業界とは、建築現場で用いられる機械を開発、製造、販売する業界のこと。
・建設機械業界の職種には、研究開発、設計、生産管理、マーケティング、建設機械整備士 などがある。
・建設機械メーカーの就職に役に立つのは、機械開発の知識や経験。
・経理や営業であれば、機械開発に関わる知識や経験がなくても、入社できる可能性はあ  る。
・建設機械メーカーの世界シェアを見ると、キャタピラーと小松製作所が際立っている。
・建設機械メーカーは海外進出が盛んで、グローバルに活躍できる人材を求めている。
・技術革新が進んでいるため、機械系の知識だけでなく、プログラムなどのソフトウェアに も強いエンジニアが必要とされている。

世界的に社会インフラの整備や、建設業務の需要がまだまだ高いことから、今後も多数の人材が必要になり、多くの求人募集が期待されます。
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建設機械は、社会のインフラを構築したり、家屋を建設したりするために、重要な役割を果たす機械のことを指します。建設機械がなければ、水道管の設置、ビルやマンションの建築などの土木や建設作業の仕事を効率良く進めることができません。

ここでは、建設や土木作業を効率良く進めるにあたり、重要な役割を果たす建設機械業界にフォーカスを当て、建設業界とはどんな業界か、どんな職種があるのか、また建設業界の魅力は何かなどについて解説します。

この記事を読めば、建設機械業界に関する概要を理解できます。ぜひ最後まで、ご覧いただければと思います。

建設機械業界について

そもそも建設機械業界とはどんな業界なのでしょうか。
建設機械業界とは、建築現場で用いられる機械を開発、製造、販売する業界のことを指します。製造業に分類されるので、建設機械を開発、設計、販売、メンテナンスをすることで利益を上げる業態です。建設機械の代表格は、ショベルカーやクレーン、油圧ショベル、フォークリフトなどでサイズ感の大きい機械が多くなります。

日本製の建設機械は国内での建築現場はもちろんのこと、海外での評判も高く、海外での建築現場で活躍しています。その中には、発展途上国も含まれており、今後は発展途上国での日本の建設機械の需要が伸びていくことが予想されるため、今後も順調な成長が期待される業界でもあります。

また、IoTや5Gなどの技術革新で、遠隔操作が可能な建設機械や重機なども開発が進んでいることも注目したい事柄の一つです。

建設機械業界の仕事

建設機械業界と一口にいってもその内容は様々です。ここでは、建設業界のお仕事にはどんなものがあるか紹介します。

研究開発・設計

第一に、研究開発・設計があります。

研究開発では、開発テーマに基づいた実験と分析を繰り返し行います。その研究結果を参考に、商品の開発へとつなげるのです。このような製品化を前提とした研究を製品化研究と呼ばれています。

研究には、その他にも基礎研究と応用研究がありますが、これらは直接製品化に繋がるような研究とは違い、自然現象を純粋に探求することを目的としています。

ただ、基礎研究、応用研究を経て製品開発が進むことも皆無ではありません。さらに、製品化研究の後の工程として、設計が存在します。

設計では、実際に建設機械を製造するにあたり、設計書や仕様書などを作成し、機械の構造や機構を構築することを目的とした工程です。設計にはかなり多くのリソースが割かれます。

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