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自動車整備士の資格一覧!取得方法と難易度は?

自動車整備士とは、ディーラーや整備工場などで自動車の点検・修理をする仕事です。
自動車整備士の仕事に興味があるけれど、どんな資格が必要なのかなぁとお悩みでは?
国家資格である自動車整備士の資格は1〜3級まであり、さらに取り扱う車によっても細かく分かれています。
今回は、自動車整備士の資格の種類と取得方法、難易度についてご紹介しましょう。

自動車整備士資格の種類

自動車整備士の資格の種類は、1級、2級、3級の階級別に分かれており、特殊整備士もあります。
整備する車の種類によってさらに細かい区分があるので確認しておきましょう。

▽自動車整備士資格試験情報

http://www.jaspa.or.jp/

1級自動車整備士

1級自動車整備士は、国家資格である自動車整備士の中でも最上クラスの資格です。
1級自動車整備士は、最新の電子制御技術、ハイブリッド車、電気自動車の故障診断にも対応できます。

1級自動車整備士の種類は以下の3種類です。
●1級大型自動車整備士
●1級小型自動車整備士
●1級二輪自動車整備士

1級大型自動車整備士と1級二輪自動車整備士の国家試験は、2019年まで実施されたことがありません。
そのため、1級自動車整備士の資格は「1級小型自動車整備士」の1種類を指しています。
1級小型自動車整備士は、ガソリン車、ディーゼル車、整備箇所に関わらず、整備業務を行うことができます。
1級自動車整備士はハイブリッドカーや電気自動車など、次世代の自動車業界に需要が高いのです。
1級は総重量8トン未満、最大積載量2トン以下、乗車定員10名以下の普通自動車と四輪・三輪の小型自動車、軽自動車を整備できます。
1級自動車整備士は最高クラスの整備士として、自動車にまつわる環境保全や安全管理にも精通しています。
豊富な知識と技術経験を活かして、整備技術のアドバイザーやコンサルティングとして活躍する人も多いです。

1級自動車整備士の受験資格

1級自動車整備士の受験資格は、2級自動車整備士(2級自動車シャシ整備士を除く)が3年以上の実務経験を積む必要があります。
または、自動車整備専門学校の1級整備士養成課程(1級整備士コース)を卒業することが条件です。

1級自動車整備士の資格試験

1級自動車整備士の試験は、学科試験と実技試験が行われます。
学科試験は一次試験で筆記試験、二次試験で口述試験が実施されます。
試験内容は、2級自動車整備士の知識・技能の他、低公害車、電子技術などの新技術に関係する故障診断手法が出題されます。
実技試験は、点検・分解・組立・修理・整備・計量器及び工具の取扱いなどです。

1級自動車整備士の合格率

「自動車整備技能登録試験」の1級自動車整備士の合格率は、31%〜43%と難易度が高いです。
※一般財団法人日本自動車整備振興会連合会調べ

2級自動車整備士

自動車整備士の資格の中でも最も受験者数が多く、人気があります。
2級自動車整備士の資格を取得すると、修理・整備・分解など、自動車に関わるほとんどの業務に携わることができます。
2級自動車整備士の資格の種類は以下の4種類です。

●2級ガソリン自動車整備士
●2級ジーゼル自動車整備士
●2級自動車シャシ整備士
●2級二輪自動車整備士

それぞれ、ガソリン自動車、ディーゼル自動車、シャシ、二輪自動車の整備に分かれています。
2級ガソリン自動車整備士はディーゼル自動車やシャシの整備も対応できます。
実際、2級の資格があれば、幅広い仕事に対応できるため、1級の仕事内容と大差はありません。

2級自動車整備士の受験資格

2級自動車整備士を目指すには、2級自動車整備士養成課程の自動車整備専門学校に通う流れが一般的です。
未経験者は1年以上の実務経験を経た後に、3級取得後に3年以上の実務経験、2級受験となります。
または、国土交通大臣の認定を受けた自動車整備専門学校、自動車大学校、職業技術専門校などの一種養成施設の2級整備士養成課程を卒業後は、2級の受験資格を得られます。
各都道府県の自動車整備振興会技術講習所にて講習を受けた方も実技試験が免除されます。

2級自動車整備士の資格試験

日本自動車整備振興会連合会が行う「自動車整備技能登録試験(登録試験)」を受験します。
学科試験は筆記、口述、実技試験が実施されますが、実技試験は行われていない資格もあります。

▽2級自動車整備士の試験科目

⑴構造、機能及び取扱い法に関する一般知識
⑵点検、修理、調整及び完成検査の方法
⑶整備用の試験機、計量器及び工具の構造、機能及び取扱法に関する一般知識
⑷材料及び燃料油脂の性質及び用法に関する一般知識
⑸図面に関する初等知識
⑹保安基準その他の自動車の整備に関する法規

合格後は、2年以内に各都道府県の自動車整備振興会を通じて国土交通省に申請します。

2級自動車整備士の合格率

2級自動車整備士の合格率は88%と国家資格のなかでも難易度が低めです。

●2級ガソリン自動車整備士 88%
●2級ジーゼル自動車整備士 92%
●2級自動車シャシ整備士 90%
●2級二輪自動車整備士 75%

3級自動車整備士

3級自動車整備士は自動車整備士の中で初級レベルの資格です。

3級自動車整備士の資格は以下の4種類あります。
●3級自動車ガソリン・エンジン整備士
●3級ジーゼル・エンジン整備士
●3級自動車シャシ整備士
●3級二輪自動車整備士

それぞれ、ガソリン自動車、ディーゼル自動車、シャシ、二輪自動車に特化しています。
3級はエンジン部の基本的な整備に留まるため、幅広い範囲の仕事をするには、2級を取る必要があります。

3級自動車整備士の受験資格

▽3級自動車整備士の受験資格
●中学校卒業者、高等学校卒業者、大学卒業者で3級合格後、3年以上の実務年数を有する者
●大学又は高等専門学校卒業者で機械工学科を卒業後、3級合格後1年6月以上の実務年数
●一種養成施設修了者で2級自動車整備士養成課程修了、認定大学卒業者で二級自動車整備士養成課程修了

3級自動車整備士の資格試験

3級自動車整備士の資格取得には、日本自動車整備振興会連合会が行う「自動車整備技能登録試験(登録試験)」を受験します。
合格後、2年以内に各都道府県の自動車整備振興会を通じて、国土交通省に申請します。
登録試験は学科試験と実技試験を受験する必要がありますが、実技試験はない資格もあります。

▽3級自動車整備士の試験科目

●構造・機能と取り扱い方法の初等知識
●点検・修理・調整の初等知識
●整備用の試験機・計量器と工具の構造・機能と取扱方法の初等知識
●材料と燃料油脂の性質と用法の初等知識
●保安基準その他の自動車の整備に関する法規

3級自動車整備士の合格率

3級自動車整備士の合格率は59.3%と難易度は高くはありません。

●3級自動車ガソリン・エンジン整備士 59%
●3級自動車ジーゼル・エンジン整備士 65%
●3級自動車シャシ整備士 68%
●3級二輪自動車整備士 76%

特殊整備士

自動車整備士には特殊整備士という資格もあり、以下の3種類に分かれています。

●自動車電気装置整備士
●自動車車体整備士
●自動車タイヤ整備士

自動車電気装置整備士は、バッテリー、電子制御装置、冷暖房装置などの点検・修理・整備など電気装置部分を対応します。
自動車車体整備士は、フレームやボディの点検、修理、整備、自動車タイヤ整備士は、タイヤの点検、修理、整備などを行います。

特殊整備士の受験資格

特殊整備士の資格試験は以下の要件を満たしている必要があります。

●中学校卒業者、高等学校卒業者、大学卒業者 – 2年以上の実務年数を有する者
●大学又は高等専門学校卒業者で機械に関する学科(電気装置整備士にあっては、電気に関する学科)修了の1年6月以上の実務年数を有する者
●一種養成施設修了者で技能検定に係る整備士を養成する課程修了
●一種養成施設修了者で二級自動車整備士養成課程修了の1年以上の実務年数 

特殊整備士の資格試験

特殊整備士の資格試験は学科と実技を受験します。

▽特殊自動車整備士の試験科目
●構造、機能及び取扱法
●点検、修理、調整及び完成検査の方法
●整備用機械に関する初等知識
●整備用の試験機、計量器及び工具の構造、機能及び取扱法
●材料の性質及び用法
●図面に関する一般知識
●保安基準その他の自動車の整備に関する法規

特殊自動車整備士の合格率

特殊整備士の資格試験の合格率は非公開ですが、専門的な知識や技術が問われるため、40%程度と見込まれています。
自動車整備士の資格には様々な種類がありますが、2級から段階的に取得する流れが一般的です。
ぜひ、この機会にキャリアプランを明確にして必要な資格の取得を目指し、夢を実現しましょう。

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